歌うというお仕事はこんな感じです。

こんにちは。

さて、私はガイドボーカル、いわゆる仮歌というお仕事や、コーラスを生業としています。
いつもTwitterとかで、「お仕事おわったー」などとつぶやいておりますが、どんなお仕事か皆さんには想像しづらいと思います。

ということで今日はその流れを大まかに紹介したいと思います。
本当に大まかなので、イメージだけでも持っていただけたらという感じです。

まず、お仕事の名称について。

仮歌とは、
主に作曲家の方がコンペという応募形式のコンテストに参加される際、イメージが湧きやすいように歌を入れるものです。
今リリースされているCDのほとんどがこのコンペに参加した曲から選ばれ、世に出ています。

ガイドボーカルとは、
アーティストの方が曲を覚えるとき、覚えやすいように曲に歌を入れるものです。
私の場合、イメージを作ってしまうのが嫌なので（声優さんは特に耳が良く、真似をしてしまうため）、あまり感情やニュアンスを入れないようになるべく平坦に歌うようにしています。

コーラスとは、
実際にリリースされるCDのアーティストさんの歌に合わせて、ハモったり「シャバダバ」とか「うー」とかのコーラスを入れるお仕事です。
アーティストさんに声を似せたり合わせたり、曲調に合わせてどうやったらかっこよいコーラスになるのか考えながら歌います。

以上が主なお仕事。
仮歌やガイドボーカルは公表しないのですが、コーラスはCDにクレジットが載るのでTwitter等でもお知らせしています。
コーラスについては、こちらのページで今までのお仕事がご覧いただけます。てへ。

それでは実際に歌を録っていきましょう。

まず、用意するのはこのパソコン。
MacBook Airをメモリ8GBにアップグレードしたものです。

そして、このパソコンにマイクを繋いで、まず歌います。
自宅には防音室を入れているので、大きな声で歌っても大丈夫です。
（それでも21時以降は歌わないようにしています。）

歌っている時の様子はこんなイメージです。大熱唱。

ちなみに、マイクの前にある丸いやつはポップガードという名前です。
例えば、「パッド」とか発音したときに、「パ」だけめっちゃ勢いよく息が出ると思うんですけど、マイクは性能がいいのでその空気の流れまで録音してしまいます。
それを防ぐためにつけています。（大まかに言うと）

さて、歌が録れました。
このような感じで波形になって画面に表示されます。
（この写真はM3で頒布した「フリーダム」をレコーディングしたものです。）

ここで一旦安心したので休憩します。ごろん。

お茶を飲んだら今度はピッチ修正という作業に入ります。
ピッチ修正というのは、歌ったものを正しい音程に直していく作業です。

人間は機械じゃないので、どれだけ正確に歌おうと思っても厳密に言うと少し音程がずれています。
それを音程ど真ん中に直していきます。
とはいえだいたい合ってるので、あまり機械のようにならないように、直しすぎず、ニュアンスを大事に、ほぼ機械に通すだけで終わります。

画面はこんな感じです。

この作業が終わったら、あとはデータに書き出して送るだけ。

すごく大まかですが、いつもこのような流れでお仕事をしています。
なによりいちばん大事なのは音程とかではなく、どうこの曲を歌うのかということ。
音楽をつくるという意識を忘れずに、1曲1曲を大切に歌っています。

何か質問などございましたらお気軽にTwitter等で話しかけてくださいね。

そんな最近のリリースはこちら。

[2018/05/30発売]
遊助 Newアルバム『あの・・こっからが山場なんですケド。』収録曲
「雷鳥」
コーラスを担当しました